Japanese Society for Biological Sciences in Space
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http://jsbss.kenkyuukai.jp/



お知らせ掲示板


第26回大会(25周年記念大会)
日時:2012年9月27日(木)〜9月29日(土)
大会会長 二川 健 (徳島大学)
大会ホームページへは徳島大学医学部・大学院 生体栄養学分野のウエブサイトからリンクしています・

「きぼう」利用テーマ募集

募集期間4月10日〜6月29日

第10回学生無重力実験コンテスト参加者募集


[学会各賞・名誉会員の推薦・申請


科学研究費補助金の新しい時限付き分科細目分野として、本学会が申請していた「宇宙生命科学」が採択されました。

日本学術会議大型研究計画の採択
会員の皆様のご意見に基づいて、日本学術会議に提案した大型研究計画が採択され、学術の大型施設計画・大規模研究計画 マスタープラン2011に盛込まれました。
長期構想委員会





宇宙生物科学会創立25周年を迎えるにあたって

宇宙生物科学会会長 大西 武雄



 東京大学本郷キャンパス山上会館に全国から宇宙環境・宇宙実験に興味のある科学者がつどい、本学会が立ち上げられてから、2012 年9月で四半世紀となる。微小重力や宇宙放射線などの宇宙環境に曝される生物現象を真剣に科学することによって、地球で生命が誕生し、かくも多様性に満ちた生命界に進化してくるまで、いかに巧みに重力に対する応答/適応や放射線抵抗性を獲得してきたが研究されてきた。それらを実証するために、これまで多くの宇宙実験が実施されてきた。また、宇宙飛行士には宇宙生活すると身体にどのような変化が生じるのか、それをいかに克服するのかも研究されてきた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が建設した国際宇宙ステーション(ISS)の日本の「きぼう」実験棟で、ようやく本館区的に宇宙実験が稼動し、多くの成果が積み重ねられつつある。これまで以上に質の高い研究成果が世界に発信されている。ISSでの宇宙飛行士の長期間の宇宙滞在も実現している。
 学会執行部も13期目を迎える。これまで学会を支えてきた多くの学会員が定年退官を迎え、創成期を知る方も少なくなってきている。次世代にバトンタッチされる時代になってきた。今こそが学会の成長期であると理解すべきであろう。
 平成24年1月から学会誌が従来の印刷版から電子版に移行する。アーカイブもJ-Stageで閲覧されるよう進められている。多くの雑誌で投稿/審査/校正/発刊のプロセスも迅速になり、雑誌のインパクトファクターや引用頻度も重要となってきているので、他の分野の科学者にも電子版として広く開示されることも重要である。独創性のある論文であるかは当然であるとともに、以下に世界に発信しているのかも重要視されている。
 宇宙生命科学分野はこれまで、それぞれの学会員が属する研究分野に文科省科学研究費を個別に申請してきた。宇宙研究を専門とする研究者による審査を受ける機会が少なく、苦労していた。3年間の時限付ではあるが平成24年度に、研究者にとって大いなる展開を「宇宙生命科学」として、迎えることができた。アストロバイオロジー、重力生物学、宇宙放射線生物学などの基礎生命科学ばかりでなく、宇宙工学、宇宙医学、宇宙農学等を包含する非常に広範な研究領域が対象となる。そのためには地上でどこまで宇宙生命科学が研究できるのか、将来宇宙で行う実験が本当に必要なのかを明らかにする必要がある。日本宇宙生物科学会としては、この研究分野の充実をさらに新領域研究へと発展させたいものである。
 ISSでの宇宙実験計画が2020年まで延長される。ISSに現在設置されている装置/機器は開発時のまま更新されていない。また、スペースシャトルの利用が終わり、現在ロシアのソユーズを用いている。実験材料の運搬、回にも限度がある。一方、宇宙実験で何をどこまで明らかにするのか、独創性満ちた質の高い研究が求められているとともに、我々の生活/健康/いのちにどれほど役に立つのかも問われている。近年、生命の基本原理やメカニズムの解明が進みつつあるが、ほとんどの知見は地球環境下に限定されたものである。生命現象の普遍性を明らかにし、その本質に迫るためには、宇宙での研究も重要である。これらの目的を達成するために、最先端生命科学研究に対応した汎用性の高い装置/機器をぜひとも開発し、宇宙生命科学研究の飛躍的発展に繋げたいものである。

 平成23年3月11日、マグニチュード9.0の大地震とその約1時間後の大津波が東日本を広く襲った。2万人近い死者・行方不明者が犠牲となった。それに加え、福島第一原子力発電所では原子炉がメルトダウンを起こし、水素爆発を伴って大気・土壌・水・海水・食料までも放射性物質によって広く汚染した。世界に今回の災害と事故の大きさと深刻さが発信された。多くの方々が避難され、家族、故郷を失い、未だに帰宅することができないでいる。今我々が科学者・人間としていったい何をなすべきなのかを考えさせられた。科学立国日本が起こした原発事故であると同時に、被爆国日本人としても考えさせられる毎日であった。科学・科学技術は本当に制御できるのか、世界に対して日本の責任は誠に多大なものである。宇宙を科学する我々は「生命のしくみ」を明らかにするとともに、そのことで人間生活を豊かに健やかにすることにも貢献する学問であると認識している。科学の本質・目的を再確認すべき時代になっていることに気づかされた。学会員各位のさらなる精進を求めてやみません。 

「原発事故関連リンク先」

会誌